2021年2月21日付けFTより Green bubble warnings grow as money pours into renewables
それにしても再生エネルギー関連市況が強い
2月のFT記事で恐縮ですが、それにしても足元の市況が強いですね。今日は再生エネルギー関連の話題ですが、バリュエーションに金額と立て続けに数字を紹介していきますが、どうかお付き合いください。
2021年1月にBlack RockのCEO、Larry Finkさんが再生エネルギー関連の投資に関して使った言葉 ”tectonic shift”が随分と印象的です。Cambridge 辞書によりますと、tectonicという言葉には以下の説明がなされています。
Relating to the structure of the surface of the earth and the way it is formed, changed, and moved by forces inside it:
Cambridge Dictionary
表面的には難しい単語だなーっと思うわけですが、日本人にはピンとくるかもしれません。あの、地震を引き起こす大陸プレート移動の説明モデル”プレートテクトニクス”のあれじゃないですか。
要は土台からガバーっと大きな変化を引き起こす、投資業界を根底から変えるほどの革新、革命という具合でしょうか。世界最大の運用会社のCEOがそう宣言した訳です。ここから一気に他社経営陣も影響されだした(ような気がしますw)。
すでにSDG関連に$350Bnが流れ込んだ
2020年は一気にSGD関連投資が花開いた年となり、2019年は$165Bnの資金流入だったものが$350Bnと倍増。以前のブログで紹介したTotalのCEO, Patrick Puyanneさんが言うように”完全にバブルだ”との声はありつつも、勢いは止まりません。ネット上で話題となった某”恣意愛王”の発言も注目を集めた年となりました。
S&P Global Clean Energy Indexは30社の関連企業をトラックする指標ですが、時価総額は昨年倍増。バリュエーションもEBITDAに対して40倍と、SP500の23倍に比べて過熱感が出ている。モルガン・スタンレーの調査によると環境関連セクターは他のセクターに比べてもPEで見て2倍以上高い。
次のテスラは逃さない
そのようなバリュエーションが高い!なんて意見は誰だって分かっているんです。例えば太陽光パネルのSunPowerにしても、風力発電のOrstedにしても投資家は有望な再生エネルギー市場で存在感を示す”次のテスラ”を探すため、逃さないために資金を投じている、と記事は伝えます。
And so that’s what people don’t want to miss. They don’t want to miss Tesla again.
Colin Rusch, Analyst at Oppenheimer
その気持とってもよく分かります。”音楽が流れている間はダンスを続けなくてはならない”ある方の言葉を思い出す本日です。
今日もよい一日を。