ETF市場の覇者はどちらに BlackRockとVanguard

2021年1月14日付けFT紙 Vanguard’s asset under management swell to $7tnより

https://www.ft.com/content/3b80cd1d-8913-4019-b6aa-b6f6ddb155a5

早かった。あっという間にVanguardのAUMが7兆ドルを突破。1兆ドルクラブと呼ばれる、世界トップの資産運用会社の中でもBlackRockとVanguardの突出が際立ってきました。

Vanguardの昨年の資金流入額は$186Bn。19兆円ですか。集計期間が異なるので同じ比較とは言えませんが、日本投資顧問協会の発表資料をちらり覗くと2020年9月末時点での投資顧問協会の加盟運用会社、全体の資金流入額が約18兆でした。Vanguard一社のインフローと日本全体が同じとは・・・・。(念のために出典リンクを添付しておきます)

https://www.jiaa.or.jp/toukei/pdf/toukei202009.pdf

先日のブログで触れた野村総合研究所さんの力作「日本の資産運用ビジネス2020/2021」によると投資家が日本の運用会社に委託する金額の合計が520兆円ぐらい(投信の重複分などを除いた数値です。運用受託額そのものだと約650兆円)だったとおもいますので、Vanguard単体で日本全体を上回ることに。

興味深いのは記事によるとグローバルでETFに流入した資金の4分の1をVanguardが押さえている点。$210Bnの流入があり、中国・オーストラリアの機関投資家は資金を引き出したものの、潤沢な流入が続いている。同社の顧客は市場の回復により総額$930Bnの資産上昇を享受している点。ほとんど100兆円ではないですか。

コンサルティング会社Create ResearchのAmin Rajan氏によるとETF市場の勝者はVanguardとBlackRockに絞られ、下位を大きく引き離した。今後は2社の熾烈な戦いが始まるだろう、とのコメント。

VanguardのAUMはお伝えした通り$7.1Tnまで到達。対するBlackRockは昨年9月末の時点で$264Bnの資金流入で$7.8TnのAUM。最後の四半期は大きな流入があったようですので、もしかすると人類未踏の?$8Tnを超えてくるかもしれません。

さて、二人の巨人は協調路線を歩むのか。それともコメントにある通り英雄並び立たずで戦いを挑み合うのか。トップ争いに注目です。

それでは良い一日を。

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